なすの日記

思考を散歩させるための場所

2016-01-01から1年間の記事一覧

情報疲労

流れてくる情報に、反射的に反応してしまうことがある。 世の中の理不尽さに、腹が立って 自分には関係ないはずなのに怒りを表明してみたりする。 そういうことで、疲弊したりする。 世の中の情報の大半は、誰かが何らかの意図を持って発信したもの。 SNS時…

偶然性の中で

意図したことが、意図した通りになる時もあれば、意図しない結果に終わる時もある。 どちらにしても、意図ってなんなのだろうと思う。 こうありたい。 こうすべきだ。 こっちの方が良い。 何らかのベクトルを持って、前に進もうとするけれど、それが実現する…

自分の時間 他人の時間

「自分の時間がほしい」と言ってしまうことがよくある。 基本的には、一人で好きに過ごす時間というような意味で使っている。 「自分の時間」というと、その時間は完全に、自分でコントロールできているかのように思える。 でも、本当に自分の時間、プライベ…

自己啓発の時代

時々、自分は何のために頑張ればいいのか分からなくなる時がある。 「時々」といっても、毎回頑張る理由が見つかるわけではなく、その時々でそれらしい理由を取り繕って自分を走らせている。 大学の勉強がこれからの人生でどう役に立つのかは分からないし、…

虚無と反抗

留学が終わった。 3年生ということで、僕は就活を始めた。 自分は何をしたいのか、どんな仕事が向いているのか。 そんなことを考えだすと、自分には何もないような気がしてくる。 履歴書でアピールすることはたくさんある。 留学して、学生団体もやって、体…

海外経験の語り方

// 留学から帰ると必ず、「どうだった?」と聞かれる。 留学というのは、短時間で終わるイベントではなく、数か月から数年に及ぶ生活そのものだから、一言で感想を言うことはできない。 一方で、話を聞く側からすれば、遠い異国での体験や感想を聞きたいと思…

創造性の前に

// 昔から自分には大きい仕事がしたいとか目立ちたい、という欲がある。 世界中を飛び回って、大きなプロジェクトに関わって、新しいアイデアをバンバン生むのだ。 折しも世間では創造性、クリエイティビティといった言葉が流行っていて、 新しいアイデアを…

僕らの世代

あなたにとって仕事とは何だろうか。 お金を稼ぐための手段か、はたまた自己実現の手段か。 2016年になった今でも、仕事はつらいものだというイメージは変わっていないのかもしれない。 同期が就活するのをみて強くそう感じる。 実際、社会に出て働くという…

中立はただの無関心かも

// この前、友達に「お前はいつもニュートラルだ」と言われた。 それは、良い意味でも悪い意味でもないと思うけれども、自分の中でハッとするものがあった。 確かに僕は、常に中立的だ。 誰かがある意見を言えば、反対の立場で論じてみせ、何かを断言するこ…

授業に行きたくない理由を徹底的に考えてみた。

// 先週、授業をさぼってしまった。 寝坊したわけではない。 いじめられているわけでもない。 体調も悪くなかった。 ただ、「行けない」と思った。 「行けない、とは何事だ!お前が怠惰なだけだろ!」 いや、その通りである。 「親はお前の大学にいくら払っ…

デンマーク最古の町から -塔の上で見えたもの-

旅行の目的地というのは大概、大きな都市か景勝地である。 特に海外にいて地方の町に行く機会はなかなかない。 先日、同じフラットの友人に連れられるがままにデンマークの田舎を訪れた。 町の名は「リーベ(Ribe)」。 調べてみると、デンマーク最古の都市…

逸脱者たちへ

またテロが起こってしまった。 たくさんの悲しみと憎しみが渦巻くのを目の当たりにしても、何もできない無力感が襲う。 パリの時と同様、多くの人が連帯を表明した。 「私たちはベルギーとともにある」 「テロには屈しない」 無差別的な犯罪が起きたとき、誰…

あなたの普通と僕の普通は違います。

選挙の際に低い投票率が懸念され、実際に低投票率に終わるというのは近年おなじみの光景となった。 選挙ポスターにはアイドルが起用され、まるで選挙に行っていないのは若者だけだ!と言いたいかのようだ。 それは去年の統一地方選の時も同じだった。 選挙番…

強くなるのは大変だ。

何度も書いたことがあるけれど 大学生からその先の人生は小さい頃の自分の想像が全く及ばない世界だ。 とりあえず働くだろうとは思っていたし、特定の職業に憧れを持っていた時期もないわけではないが、概して漠然としたイメージしか持っていなかった。 そう…

やっとけばよかったと思うこと 1

いま僕は22歳だ。 4月には23歳になる。 世間的には若者の部類に入る。 自分でも若いと思っている。 客観的にみても主観的にみてもまだまだペーペーなのだが、 一応、22年生きるとものすごく大切な思い出とか思い返すだけで悔しい後悔なんかを多少経験…

終点まで行ってみた。 -コペンハーゲンの中心から20分で大平原-

ブログの名前に「日記」とあるのに、今まで日記らしきものを書いてこなかった。 というわけで今日は普段乗ってるメトロの終点まで行ってみた。 終点、といってもコペンハーゲンの中心部からメトロで20分ほどである。 しかも、僕の最寄り駅は終点の一つ前なの…

難民から資産を没収!? -Jewelry Lawをめぐる議論ー

先日、ツイッターのタイムラインをさかのぼっていると やたら"Denmark"という文字を目にした。 何かと思えば、デンマークが難民・移民から財産を回収できるという法律が可決されたことを世界中のメディアが報じたようであった。 www.bbc.com 具体的には、難…

ただなんとなく、ただわけもなく

僕は「意味」という言葉が苦手だ。 「何で?」という質問は多くの場合、意味を問うていると思うのだけど この質問をされるのもするのもあまり得意ではない。 得意ではないと言ってみたところで、今の社会で「意味」を問わずに生きていくことなど不可能だし、…

疎外感の行き先 -草間彌生展から-(上)

コペンハーゲンのルイジアナ現代美術館に行ってきた。 市内から電車で40分、眼前には海が広がり対岸にはスウェーデンを望む美しい場所にある美術館では、草間彌生の企画展が行われていた。 名前は知っていたけど実際に作品を見るのは初めてだ。 企画展終了ま…

このブログ

どうもブログを始めてから45本もの記事を上げてきたらしい。 ふと合計記事数が目に入って、こんなに書いたのか、と思ってしまった。 たまに何かを書きたい衝動に駆られて、でもフェイスブックのタイムラインに長々と持論を書き連ねるのも恥ずかしかったの…

ゴジラ(1954)を見て

久しぶりにゴジラを見た。 1954年の最初のやつだ。 敗戦から10年後、日本人に未だ焼きついていた戦争の記憶を呼び起こすような作品である。 もちろん僕は戦争を経験してはいないし、戦争を扱った映画を見尽くしたわけではない。 (というか普段あまり…

境界

いたるところで境界線が引かれつつある。 「グローバル化」と呼ばれる現象が良くも悪くも国境なんて消し去ってくれると思っていたのに、 人々は国境線を再び強く引こうとしている。 それは、かつてのような領土の拡張、線の変更ではない。 今ある線を濃くす…